食品衛生管理のHACCP

HACCPというのは食品を製造する際の衛生管理手法のことです。

野菜など、収穫されたままの食品であったとしても腐ったり品質を劣化させたりしないためにはしっかりとした保管体制や輸送体制は必要ですが、HACCPはそういう食品ではなく、工場で加工されたりパック詰めされたりする食品が主な対象になります。このような工場で加工するとなると、いろいろなところで微生物が混入したり、あるいは製造工程で接触することになる金属やゴム、プラスチック類などが混入することがあるかもしれません。

もしそんなことが起きれば健康被害につながるわけで、メーカーとしては回収などの対応に追われることになってしまいます。そこで、そのようなことを起こさないように管理するための一般的な手法として考え出されたのがHACCPです。内容はかなり専門的ではあるのですが、一般の消費者でも分かりやすいように解説することは十分に可能です。それは、製造工程を分析し、どこで微生物や異物の混入が起こる可能性があるのかを特定することが最初の大きなポイントになっています。

単純に考えて、殺菌された機械の内部で加工などが行われている場合、微生物が混入することは考えにくいです。それよりは一旦機械から取り出して別の製造ラインに移すようなときにこそ混入は起こりやすいでしょう。このように、どこが危険ポイントなのかを確認することが第一です。そのあとは、その危険ポイントで混入を起こさない工夫をすることや、もし混入が起こってしまったときに検知できるようにすることなどが求められます。