温度管理はIoTで行う時代

食中毒を防ぎたい食品工場や、試験薬の開発研究を行う薬品会社の現場などでは、温度調整に非常に神経を使うため、近年ではセンサーなどを利用して温度管理をしています。

温度センサーには様々な種類があり半導体を利用するサーミスターや、金属を利用する熱電対と測温抵抗体とバイメタル、液体や気体を利用する圧力温度計、赤外線を利用する放射温度計などが代表的な温度センサーです。​サーミスターと熱電対は精度は低いものの安価なため幅広い用途で使われ、精度の高い測温抵抗体やバイメタルは工場などで使われています。​

圧力温度計は電源を必要としないため安全、放射温度計は遠隔測定ができる超高温の温度測定が可能です。​近年の食品工場ではIoTを活用した温度管理サービスが提供されており、温度が許容範囲を超えると遠くのセンターにもアラートなどで知らせるなど、充実したサポートが望めます。​

農業用センサーでは温度に加えて湿度も管理する機能もあり、ビニールハウス内の温度と湿度を一定に保つことで作物や花の育成力を向上させることもできるようになりました。​IoTによる温度管理は総合病院で取り入れられる率が高く、入院病棟で風邪やインフルエンザが蔓延しないよう用いられています。​その他には図書館の書庫、博物館や美術館など保管に神経を使わなければいけない建物でも活用されはじめており、センサーによる温度管理は今後も需要が見込まれる分野です。