HACCPは今後どんどん広がります

HACCPを導入するメリットは、食品の安全性が確実に向上することです。

HACCPは、食品の製造工程を分析して、食中毒を引き起こす危険な菌や金属片などの異物が混入してしまいやすそうな危険な箇所を洗い出し、そこを集中的に監視・記録することで食品の衛生管理を行っていこうというような取り組みです。従来の食品の衛生管理手法は、完成した製品から一部をサンプルとして抜き出し、それに問題がないかを調べるというような手法がとられることが多かったのですが、それだと問題の検知ができない可能性も多いでしょう。

食品の衛生管理をする場合は、はっきり言って漏れが生じるようなことはあってはなりません。ほぼ100％に近いような形でリスクを除去できないと、とんでもないことになってしまいかねません。万が一食中毒なんて出したら、会社の信用は失墜してしまうでしょう。HACCPによる衛生管理は工程の危険箇所を徹底的に監視するので、サンプル検査に比べて高い精度で危険を除去できるはずです。

このHACCPはアメリカで生まれた手法ですが、現在では世界各国で採用されるようになってきています。日本でも2018年に食品衛生法が改正されて、HACCPの制度化が決まり、今後はほぼすべての食品事業者に導入がなされていくかもしれません。中には導入が面倒と思う企業もあるかもしれませんが、なるべく早く導入をしておいた方が賢明でしょう。導入していることをアピールすれば、消費者に安心感を与えられます。